山を売りたいと思った時に最初に調べることが、山の価格や相場です。しかし、山林売買は取引数も低く、参考にならないものばかりです。
今回は一般的な山林の売却相場を解説しつつ、需要が低い山を賢く売る方法も紹介していきます。
- 山林の価値はエリアで決まる
- 相場や価格は参考にならないこともある
- 賢く売るなら山林買取業者に依頼
山林の売却相場はまさかの「100円」!?山林タイプとエリアによって大きく変わる
山林の売却相場は、どのような山なのか、そしてどの地域にあるかによって大きく変わってきます。
賑わっている街や開発されている地域の近くの山であれば、将来性があるために高い金額で売れます。
また、その逆の山奥の山林は使いみちも限定され需要も低いため、1平方メートルあたり100円程度の価値しかつかないこともあります。
山林の売却相場
都市近郊林地の相場 | 1000~5000円/㎡ |
農村林地の相場 | 300円/㎡未満 |
林業本場林地の相場 | 100円/㎡未満 |
山村奥地林地の相場 | 100円/㎡未満 |
都市近郊林地
都市郊外や市街地にある山林。アクセスも良く、土地開発や商業施設も建てられやすい。
農村林地
農村部にある山林。里山と呼ばれることもある。宅地化が進んでいるエリアもあり、一定の需要もある。
林業本場林地
林業のための山林。場合によっては価値のある樹木が育っているケースもある。管理や宅地への転用が難しく、需要は低い。
山村奥地林地
山奥にある山林。整備がされておらず、アクセスするのが困難である。4つのタイプの中で1番売れにくい。
地域によって山林の価値は変わる
山林の売却相場は、山林のタイプだけでなく地域によっても価値が変わってきます。
例えば、東京都の山林の場合、10,000円/㎡で取引されることもあります。都内といえば山林がないイメージですが、町田市や八王子市などにはまだまだ価値の高い山林が多くあります。
一方で、田舎の山林では同様の価格で取引されることは難しいです。場合によっては数百円程度で売買されることもあります。
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相場リサーチは「面積」「事例」「市場変動」に気をつけよう
山林の売却相場を調べる際、注意すべきポイントを紹介します。
1つ目は、山林の面積についてです。
山林には登記簿上の面積(公簿面積)と実際に測定した面積(実測面積)があります。実測面積の方が公簿面積よりも広い場合もありますし、その逆もあります。
どうせ土地を売るのであれば、ちゃんと面積を測定してなるべく広い土地を高く売りたいところですが、広大な山の測定となると費用も高額になります。そのため、山林売買では公簿面積での取り引きが主流です。
測定した方が良いのか、公簿面積で売却した方が良いのか、このあたりは専門の不動産会社に相談しましょう。
2つ目は、過去に山がいくらで売れたかという事例・データです。
前述の通り、山林は広大な面積なので公簿面積で取引されることも多く、個人同士で売買するケースもあります。
つまり、同じ広さの山が同じ金額で売れるとは限らないのです。個人同士の売買では知り合い同士というパターンもあり、そこで提示される金額は相場とは異なります。
さらに、山がどの程度整備されているのか、どのような樹木があるのかにもよるので、インターネットに掲載されている事例は参考程度に留めておいたほうが良いです。
3つ目は、売買価格の相場変動についてです。
山林売買は他の売買と異なり、年間の取引数が極めて低いです。そのため、一箇所売れればその地域での山林相場はグッと高くなってしまいます。過去のデータから見ても、最後に売れた山は数年前になることもあり、その時と現状の周辺地域の相場に差異が生じることもあります。
山の値段・相場はないと考えたほうがいい理由
山林の売却相場は、いわゆる通常の相場とは異なります。
同じような山であっても、一方は高い金額で売却でき、もう一方は売れないということもあります。
これは、そもそも山を欲しがる人(管理できる人・ビジネスに活かせる人)が少ないということも原因も1つです。
まずは、ご自身の山林価値を不動産等で査定してもらい、現状の価値を受け入れることも大切です。
山林を賢く売る・手放す方法は、需要を探すこと
山林の売却相場は、様々な要因があって変動します。
例えば、周辺地域の土地開発やオリンピックなどの国をあげたイベント事、ソロキャンプの需要などです。山林とビジネスの組み合わせが流行れば、海外の投資家が買い占めたりする可能性もあります。
しかし、どれも可能性の話でしかなく、いつ売ればいいのか分からないのが現実だと思います。価値が上がるまで所有していて、結果、損をしてしまうこともありえます。そのようなことにならないためにも山林ビジネスのアンテナを張っておくことも大変ですよね。
では、いつ誰に売れば良いのか。
山林を賢く売る方法は、需要を探すことです。
前章では山林の売却相場をお伝えしましたが、これはその山林に価値があるかどうかよりも、将来性があるかどうかです。周辺地域が重要になります。
そのため、需要を探すのであれば、その地域周辺の不動産会社に山を欲しがっていそうな人を探してもらうのが良いでしょう。時間や手数料はかかるかもしれませんが、地域の将来性を見据えて山林を購入してくれる人が現れるかもしれません。
もう1つは、買取業者に売却する方法です。
山林の買取業者は山を欲しがっているため、そこにも需要があります。前者は仲介になるため、山林購入希望者を探さなければいけませんが、後者は買い取ってくれるため、査定額に納得がいけばそのまま売れてしまいます。
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